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【インクの授業風景】世界周遊旅行「ロシア編」

2018年04月26日

子どもの未来は無限だ。

子どもの好奇心は、さながら鍋の中のポップコーンのように弾けている。

それなのに大人になると、あの頃の好奇心は失いがちになっている。

大人になった僕からしてみれば、子どもたちが羨ましい。あんな勢いで飛んでいったらきっと何処へだって飛んでいけるはず。

それなのに、いつしか勢いがなくなって、行けるはずだった場所へ辿り着かなくなってしまう。

どうしてそんな悲しいことになってしまうのだろう?

理由はたくさんあるだろうけど、せめて手遅れになる前にしてあげられることを今回考えた。

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今日は、夢が「宇宙開発」「科学者」「お医者さん」の子どもたちが集まった。

いずれの夢も実現するためには、高い数理能力と語学力がこれからの時代に要求される。

数理と語学を習得するためには、未知の領域に果敢に挑んでいく好奇心が必要になる。

そこで、今回の学童では、ロシアをテーマにして考えることとした。

ロシアは高い技術力を有するおかげで、世界に誇れる「科学者」「お医者さん」がいて、「宇宙開発」も目覚ましい。

けれども、子どもたちにとって、ロシアはせいぜい名前しか知らない程度の国であり、未知の領域である。

そんな未知の国に、子どもたちは好奇心をもって探求し始めた。

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はじめに、世界地図を見て、世界で一番大きい国だと知る。続いて、北極の近くだから寒い国だと知る。

そうして行ったこともない異国に思いを馳せていく。

「暖炉があるかも」「服はモフモフに違いない」「蛇口から水は出るのだろうか?」

子どもたちは想像の限り考える。一方、大人は見守り、最小限かつ最も効果的なサポートでリードしていく。

ガガーリンという言葉がポッと出てきたので、ロシアの宇宙飛行士で「地球は青かった」が有名な彼を調べようと図鑑を取り出した。

パラパラと本をめくると子どもにとって未知の領域が広がっている。だから時には寄り道をさせる。

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 宇宙はどんな世界だろうか? その宇宙で地球はどこにある? 大昔の地球はどんな生物がいたの?

 そうすると、好奇心あふれる子どもたちはさらに考え始める。

 「その生物たちはどうして絶滅していなくなってしまったのだろう?」

 「もしかしたら、寒くて食べ物がなくなってしまったのかもしれない」

 それこそ大人が最短距離で、「ガガーリンはこんな人である」と教えれば、こんな寄り道する必要もなかったはずだ。

 けれども寄り道して「寒くて食べ物がなくなってしまったのかもしれない」という発想を得られたおかげで、未知の国であったロシアへのイメージが固まりはじめた。想像が形になったところで子どもたちはレゴを取り出し、実際にイメージを表現していく。

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「吹雪が入ってこないように壁を分厚くした」「広い国だからでっかいお城と橋を建てた」

ここにどれが正しいかという答えはないけれども、考え方は無数にある。

考えることに終わりはなく、考える限り好奇心が尽きることはない。

このようなことが、子どもたちの未来を悲しいことにしてしまわないためにしてあげることだと僕は考える。

僕たち大人は、子どもたちの傍にいつまでもいて、サポートし続けることはできない。それなのに、子どもは見えないところで何度もつまずいているに違いない。さらには知らないところで落ち込んで現実から目をそらしてしまっているかもしれない。そうして弾ける好奇心を持てなくなってしまうかもしれない。どうかそんな悲しいことにならないでいてほしい。子どもたちは何にだってなれるし、どこへだって行ける未来があるのだから。

だから僕は、子どもたちが未知の問題にぶち当たって心が折れそうになった時に、好奇心をもって問題に取り組み、立ち向かっていく力を与えていきたい。

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いずれ何者かが子どもの好奇心に蓋をしてしまうのであれば、僕はせめてポップコーンの鍋の蓋を開け放しておく側に回ろう。

これから学童に来る子どもたちに、未知の領域に取り組んでいく力を僕は育ませていこう。さて、次回はどんな未知の領域を探求しにいこうか。

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次の授業はアゼルバイジャン編