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【Hello! World in カンボジア③〜プレイクラン村編〜】

2019年08月27日

「世界中に友達を作ろう!」を合言葉に始まった「Hello! World」。

今回は、世界への第一歩としてカンボジアに小学生4人が出発しました!

7/277/31の期間に、孤児院の子どもたちと交流したり、農村に泊まって村の小学校を訪問したり、カンボジアの負の遺産である「キリングフィールド」を訪れたりと日本ではできない様々な体験をしてきた子どもたち。今回は、その3日目の様子をレポートします!

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カンボジアの空気にもそろそろ慣れて来た3日目。子どもたちは、プノンペンから車で2時間半の場所にある「プレイクラン村」に向かいます。電気も水道もガスもない農村です。今まで想像もしたことがない暮らしに、大人たちは少しドキドキ。

しかし、日本とは違うカンボジアをこれまで肌で感じて楽しんできた子どもたちにとって、村での暮らしはむしろワクワクしている様子でした。その証拠に、村に向かうバスの中では終始テンションが高く、笑いながらずっと楽しそうに遊んでいた子どもたち笑

すると、いつの間にかバスの窓の向こうには、のどかな田園風景が広がっていました。

2時間半の旅はあっという間に過ぎ、目的地のプレイクラン村に到着です。

村に着くと村の子どもたちが早速歓迎してくれました。日本とカンボジアの旗を振っての盛大な歓迎に、びっくりした様子のインクの子どもたち。でも、こうやって笑顔で歓迎してくれるのはやっぱり嬉しくて、こちらも自然に笑みがこぼれます。

泊まるのは村に唯一ある小学校の隣にある、校長先生のご自宅です。

竹でできた立派な高床式の建物に、子どもたちのテンションは急上昇。2階の寝室に案内されると竹で作られた床から下の様子が見えます。「こわいー!」と言いながらも、白い歯を見せながらどこか楽しそうな子どもたち。日本では見ることのない家の造りを楽しんでいる様子でした。

寝室に荷物を置くと、「昼食の準備ができました!」との声が下から聞こえてきます。

村に来る前は「村ではどんな食事が出るんだろう?」と少し不安な面持ちだった子どもたち。

白米と卵焼き、青菜とお肉の炒め物が運ばれて来るのを見ると、「意外と美味しそうかも」という反応が。

いざ食べてみると、みんな口々に「美味しい!」と言って食べ進んでいました。

昼食が終わると、隣接する小学校の子どもたちが近付いて来ます。学校はちょうど中休みの時間のようで、みんな外に出て遊んでいました。それならと、私たちも一緒に遊ぶことに!

校庭には回転ジャングルジムやシーソー、乗り物型のブランコなど様々な遊具があり、それを使って遊んでいる子たちもいれば、ボールを使ってサッカーをしている子たちもいます。

子どもたちはとても人懐こくて、インクの子どもたちは言葉が通じなくてもすぐに打ち解けて一緒に遊んでいました。そしていつの間にか裸足になっていて、現地の子どもたちに混じって校庭を元気一杯走り回っていました。

体を「えい!」っとタッチされ、追いかけると鬼ごっこが始まります。

ボールを「それっ!」と言って相手に蹴ると、サッカーが始まります。

始まりはなんでも良くて、みんなが楽しかったら、いつの間にかみんなが笑顔になって、終わる頃にはみんな友達になっている。

この人と一緒に遊びたいな、仲良くなりたいなと思ったらその気持ちを素直に表現してみる。

「友達」を作るのに必要なのはそれだけで、それは世界中、宇宙のどこに行っても同じなのではないかと溢れんばかりの笑顔で楽しそうに遊ぶ子どもたちの姿を見て感じました。

「カン!カン!カン!」

突然、金づちを金属に打ち付けるような音が校庭に響き渡りました。

すると、今までワイワイ遊んでいた子どもたちが颯爽と集まり整列したかと思うと、次々に教室に入って行きました。どうやら中休みが終わり、授業が始まるようです。

そしてなんと、インクの子どもたちも授業に少し参加させてもらえることに。

まずは、小学校高学年以上のクラスにお邪魔しました。

はじめに、クメール語で自己紹介を一人づつ行うと、クラスの代表の子が日本語で自己紹介を返してくれました。その後、教室の空いている席に着席すると国語の授業の始まりです。

まず最初に、先生が黒板に日付をクメール語で書いていきます。そしてそれをみんなで声を揃えて音読。すると、先生がインクの子どもたちと生徒を一人ずつ指名して前に呼びます。何が始まるんだろうと不安が募る中、「日付を一緒に言ってみよう!」と先生。カンボジアの子どもたちの力を借りながら、なんとかみんな真似して日付をクメール語で言うことができました!

貴重な体験をさせていただいたところで、次は幼稚園児のクラスを参観することに。

先ほどのクラスとは打って変わって、教室に入ると何やら楽しそうな歌を歌っていました。

これはカンボジアの手遊び歌のようなもので、「手を綺麗に洗おう!」ということをリズムに乗せて楽しく身につけているそう。

その後クメール語の授業が始まると、子どもたちは一斉にミニサイズの黒板を取り出し、それをノート代わりに使って書き方の練習。ノートではなく黒板を使っていたことに、インクの子どもたちは少し驚いた様子。ノートを買うお金がないから黒板を使うしかないという現実に、子どもたちは何を思ったのでしょうか。

授業が終わると、また子どもたちが外に出て来ます。そこで、インクの子どもたちはみんなの前で「パプリカ」を披露することに!前日もくっくま孤児院のみんなと踊り、とても盛り上がりました。

そして、今回も大盛り上がり!大勢の手拍子の中、子どもたちは逞しく綺麗なパプリカの花を咲かせていました。

その後、カンボジアの子どもたちはそのお返しとしてクメール語の歌をみんなで歌ってくれました。歌い出したと思ったら、グルグルと回り始める子どもたち。前の人の肩に手を乗せて、みんなで踊ります。なんだかよくわからないけれど、みんなで踊ったら楽しくて、自然と笑えてきて、ずっとグルグル回っていたい、そう思えるような時間でした。

なんだかよくわからないけれど、楽しそうだからやってみる。みんなが楽しそうにしていると、自分も楽しくなる。たくさんの笑顔で溢れ、幸せが広がる。

「何事もとにかく楽しむこと」

とても単純なことだけれど、それが自分、そしてその周りにいる人、更にその周りにいる人、そしてその更に周りの人と、やがて世界中の人をハッピーにするのだなと実感しました。

日本とカンボジアの踊りでみんなの笑顔が弾けた後は、カンボジアの子どもたちにメッセージ入りのサッカーボールを友情の証としてプレゼント。

子どもたちがクメール語で頑張って書いた「ありがとう!」などの言葉も「ちゃんと読めるよ!」と言ってくれました。

みんながこのメッセージを読んで、私たちと過ごした楽しかった時間を少しでも思い出してくれたら嬉しいです。

サッカーボールをもらった子どもたちは早速「遊ぼう!」と言って群がると、新しいボールをみんなで追いかけ回して、楽しそうに遊び始めました!まさにカオスのような状況ですが、それがまた楽しい!笑

みんながようやくひと段落ついたところで、日本から持って来た色鉛筆とぬり絵、折り紙を使ってみんなで遊ぶことに!

インクの子どもたちが折り紙でハートやパックンチョなどをたくさん作ってあげると、とても喜んでいました。

ぬり絵も大人気で、取り出した瞬間に群がる子どもたち。普段は色鉛筆を使う機会がほとんどなく、カラフルに絵を描けることがとっても嬉しい様子。

そんなカンボジアの子どもたちの姿を見て、

「それなら、もっと色鉛筆とぬり絵を子どもたちに送ってあげよう!」

とインクの子どもたち。後日みんなで集めて、送ることにしました。

ぬり絵をしているカンボジアの子どもたちの楽しそうで幸せそうな姿を見て、単純にもっと喜んでもらいたい。友達が幸せそうな顔をもっと見たい。ただ、それだけのこと。そんな純粋で明快な相手の幸せを願う子どもたちの素直な気持ちこそが、世界をもっとやさしくしていくのだなと感じた瞬間でした。

たくさん遊んだところで、ちょっと一休み。

近くにある「ハンモックカフェ」に行きました!

ハンモックに揺られながらカンボジアの心地よい風を感じていると、いつの間にか眠ってしまった子も。

エネルギーをチャージしたところで村に戻り、今度は一般家庭の暮らしを見学させてもらうことに。

竹で作られた高床式の家やかまどが設置された台所、雨水を貯めて生活用水にするための大きな水がめなど、電気や水道がない暮らしとはどのようなものなのか目の当たりにし、日本の暮らしがいかに恵まれているか子どもたちは痛感しているようでした。

しかし、日本と違うからといってそれを嫌がったり、拒絶したりはしません。

子どもたちは「こういう暮らしをしている人たちもいるんだ」と認識しその事実を受け入れて、まずは実際に自分が体験していました。

現地の人と同じように、水浴びをしたり、手汲みのトイレを使ったり、裸足で歩いたり、同じ食事を食べたりどれも誰も嫌がることなく、むしろ楽しそうに村での暮らしを楽しんでいました。

このように実際に違いを体験して初めて、いつでも綺麗な水にアクセスできることの有り難さや夜でも明るい中過ごせる安心感を感じることができるのだと思います。

日本は、確かに便利な国です。

しかし、利便性や効率性を追い求めた結果、見えなくなってしまったこともあるのではないかと感じています。

夜空に輝く満天の星空、人と人は笑い合い助け合いながら生きてきたということ、すぐ隣にいるのは同じ星に生まれ同じように愛を土台に生きる人間だということ、人間も自然の一部なのだということ村の「ない」環境に身を置いたからこそ、元々「ある」本質的な部分が見えた気がしました。

物質的に貧しいから、ただ単に「かわいそう」と思うのではなく、それでもみんなの笑顔が輝いている理由に目を向ける。「ない」からこそ感じられることを大切にする。そして、「じゃあ自分には一体何ができるんだろう」と考え、行動する。

子どもたちも、そのように捉えていてくれたら嬉しいです。

この村での経験がきっと子どもたちの人生をよりカラフルに、そしてそんな子どもたちが世界をもっとカラフルにしていくのだと信じています。

プレイクラン村の夜は長い。

美味しい夜ご飯をご馳走になったら、その後はみんなでキャンプファイヤー。

赤々とした炎に照らされながら、虫の声に耳を傾け、星を眺める。

子どもたちは、最後まで村の暮らしを満喫しました!

4日目のレポートも、どうぞお楽しみに。